知られざる研究者の生態



第12回(更新日:2011年6月22日)

職人芸

マトンが勤める会社の研究所には、研究職と技術職という2つの職種があります。技術職の方々の実験技術は本当に素晴らしく、この会社の研究所は技術職の方々のおかげで持っているといっても言いすぎではありません。しかし、×××なため、研究所内では研究職の方が待遇が良くなっています。

さて、マトンの所属する研究グループにも技術職の方(Jさん)がいます。Jさんは、ガタイのいいおじさんで、ぶっきらぼうな振る舞いのためか、ちょっと怖い印象があります。しかし、実験技術の腕は超一流で、特に実験動物の扱いで彼の右に出る人はいません。

ある日のこと、実験の都合上でネズミ君の採血をする必要が生じました。そこで、Jさんのところにネズミ君の採血法を(ビクビクしながら)教わりにいきました。


Jさん『なんや、採血の方法を教えてもらいたいんか?』

マトン『は、はい。よろしくお願いします。(←びびりながら)』

Jさん『こうやってネズミを固定して、この角度で注射針を入れるんや。きちんと見てるか?』

マトン『あ、はい。すいません。(←とりあえず謝ってしまう)』

Jさん『そんで、こうやって採血するんや。』

マトン『はい。(←緊張のため直立不動)』

Jさん『血ぃ吸うたろか。(ボソ)

マトン『(えぇぇぇぇ!!)』


・・・この日を境にJさんはマトンの師匠になりました。

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