知られざる研究者の生態



第132回(更新日:2015年8月7日)

直談判

マトンです。どっかの会社でノホホンと暮らしていたのですが、事情が変わってきました。

マトンが在籍する研究グループはそれなりの規模(10人ちょっとのグループですが)で、チームリーダーのAさんとそれ以外のメンバーの間での溝が日に日に深まっています(前回などを参照)。で、Aさんを抜いたグループ員での話し合いの結果、みんなで所長に直談判しに行こうということになりました。

それで、なぜだかわからないのですが、マトンが(1)所長の空いている時間を確認し、(2)Aさんが出張などで研究棟にいない日を狙って、(3)Aさんおよび周りのグループに気取られないように所長との会議(*Aさん抜き)を設定する、という役目を命じられてしまいました。

そんなの無理だよなーと思いつつ、グループ員からの期待に満ちた眼差し(および一部メンバーからの切羽詰まった眼差し)を背に色々と活動した結果、なんと無事に所長との会議を開くことができました。以下はその様子(抜粋)です。

所長様『で、今日は何の用だね。君らの研究プロジェクトがあんまり進んでいないから、その相談?あれ、Aさんはいないの?』

グループ員の誰か『実は今日はAさんについて相談をしたくてお時間をいただきました。(以下、Aさんの悪行について色んな人(*マトンは沈黙)が熱く語る)』

所長様『あー、やっぱりそうなのかー。いやね、彼のことは所長になる前から色々と噂では聞いていたんだよね。そうかー、やっぱりかー。で、今日は本当に彼以外のグループ員が全員ここにいるの?1、2、・・・あ、本当だ、全員いるね。みんな同じ意見なの?』

一同『(沈黙だけど誰も否定はしない)』

所長様『ふーん、そうなんだ。事情はわかった。具体的に何か変えられるかはわからないけど、ま、俺なりに何とかするように頑張るよ。だから君達ももう少し頑張ってね。俺ね、実は彼の中途採用の面接をしたんだ。あのときは、こんなだとは思わなかったんだよなー。失敗しちゃったのかなー。面接じゃ人柄とか細かいところはわからないもんなー。』

・・・これからどうなるのか。

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