知られざる研究者の生態



第137回(更新日:2015年10月16日)

旅行

マトンです。某企業で実験をしています。

マトンの所属する研究グループ(チームリーダーはAさん)が縮小してしまったので、グループ員一人一人の実験の負担が大きくなっています。私マトンも、これまでやってこなかった実験をしなければいけなくなりました。

以下は、そういった新しい実験のプロトコルなどを必死で勉強していたときに、隣のグループの後輩G君が油を売りにやってきたときの様子です。

G君『マトンさん、忙しそうですね。その書類は外堀・内堀を埋める方法が書いてあるんですか?(前回参照)少数精鋭なのに人海戦術をするなんて、さすがAさんのグループは違いますね!』

マトン『今日は結構忙しいから、無駄話にはあんまり付き合えないんだよね。』

G君『連れないですね。せっかくAさんが面白いことを言ってたから報告に来たのに。』

マトン『面白いこと?』

G君『そちらのグループ会議での「外堀・内堀を埋める」発言がどうもAさんのお気に入りワードになったみたいで、その後、色んな場所で「外堀・内堀を埋めてプロジェクトを完遂する」みたいに言ってるらしいんです。』

マトン『グループ員からしたら迷惑なことだね。』

G君『それでですね、他のチームリーダーさんがからかって、「外堀・内堀を埋める戦略をとるのであれば、実際に大坂城に行ってみたらどうです?何かインスパイアされるかもしれないですし、週末を使って研究グループ員全員で小旅行に行けばグループ員同士の絆も強くなるかもしれませんよ」って言ったんです。』

マトン『なんて迷惑な・・・。他人事だと思って・・・。』

G君『そしたらAさんがすごく乗り気になったみたいなんです。きっと次のグループ会議で、大坂城見学の話が出ると思いますよ。お土産よろしくお願いしますね!』

・・・その後のグループ会議でAさんが小旅行の発案をしたときの会議室の雰囲気はきっと一生忘れないと思います。

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