医学生物学系のPh.D.研究者として企業で生き抜く方法



第5回(更新日:2012年6月15日)

本当に使える博士卒になる必要があるのか? 1ページ目/全2ページ

これまでの連載では、博士号を持っている研究者(特に博士卒で新卒入社した人)が企業で「活躍」しながら生きていく方法について考えてきました。

その方法はそれ自体はそんなに難しいものではないのですが、面倒であることには違いありません。博士号を持っているというだけで、なぜ「余計な」労力を割かなければ企業で「活躍」できないのか、と思う人もいるかもしれません。そういった気持ちが出てくるのは至極当然です。しかし、博士号を持っている人を取り巻く職場の環境が穏やかなものではないというのは、残念ながら紛れもない事実なのです。

では少し前提条件を変えて考えてみましょう。そもそも、博士号研究者が企業で「活躍」しなければいけないのでしょうか?別の言い方をすれば、「活躍」しなければ生き抜いていけないのでしょうか?

答えはNoです。

本連載の連載タイトルは「医学生物学系のPh.D.研究者として企業で生き抜く方法」です。これまでは、Ph.D.という「名声(周りからの目)」に相応しい「働き(周りが納得する行動)」をしつつ企業で生きていく方法をお伝えしてきました。しかし、企業で生き抜くには「博士号研究者に求められる仕事を完璧にこなす」ことは必須条件ではないことが多いです。特に日本的企業の場合は、そのような必要は全くないと言っても問題はありません。

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