博士女子のための就職活動Tips



第20回(更新日:2013年1月13日)

自分の研究プロジェクトをプレゼンするときの注意点

「第1回:はじめに」から読む

博士課程の学生を新卒枠で採用しようとする企業は、必ずと言っていいほど大学院時代の研究内容を求職者にプレゼンさせます。そのため、書類審査と面接審査での最低2回は自分の研究内容を説明する必要があります。このとき注意しないといけないのは、自分の専門分野以外の人にも、自分の研究内容の意義をわかってもらえるようにすることです。

博士課程に進んで研究している人の中には、稀にですが、プレゼンというのはわかりやすくする必要はなく、むしろ敢えて少しわかりにくくした方が優秀な研究者っぽく見えると考えている人がいます。しかし、当然ですが、この考え方は間違っていて、たくさんの履歴書を読んでいる(or 面接をしている)採用担当者は、わかりにくい説明をする求職者のことは、すぐに不採用につなげてしまいます。

もちろん多くの博士課程の学生さんはそんなことはないと思います。でも、きちんと簡潔明瞭なプレゼンをしようと心がけていても、どのようにして良いかわからないということもあると思います。私も実際に就職活動中はそう思っていたので、気持ちはよくわかります。

こうすれば絶対に正しいというプレゼン方法はないと思うのですが、以下に私(および博士女子として内定を得た友人・知人)がどのようにして専門外の人にもわかってもらえるプレゼン(文章を含む)を用意したかの方法論を記載します。

1. 指導教官に自分の文章、発表スライド、発表原稿をチェックしてもらう
基本的なことなのですが、意外とこれをやっていない(出来なかった?)人が多いようです。指導教官が自分の就職活動にサポーティブ(理解を示してくれている)な場合は、絶対にその先生にアドバイズを求めるべきだと思います。逆に、指導教官の性格や自分との関係性などで、その人にアドバイスを求められないような場合は、下記に示す別の方法を試すことをおすすめします。博士課程の学生は、やはり学生ですので、自分の研究プロジェクトへの理解度や研究発表の経験などが浅い場合があります。そのため、一人だけでプレゼンの準備をするのは危険だと個人的には感じます。

2. 同じ研究室の別グループの人にアドバイスを求める
多くの研究室では、いくつかのサブグループに分かれて研究を進めているところがあると思います。その場合は、各グループごとの専門分野は微妙に異なっているはずです。この「微妙に異なっている」というのは、自分のプレゼン内容に対するアドバイスを求めるのには絶好の距離感となります。なぜならば、採用担当者は仮に研究部門の人であっても、完全に自分と同じ研究分野ということはほぼありません。そのため、似たようなバックグラウンドの研究者が質問しそうな点というのを、同じ研究者の別グループの人に聞けばわかる可能性が高いです。ただし、自分が所属するグループのトップ(つまりは指導教官)と隣のグループのトップとの仲が非常に悪い場合は、自分がそのグループにアドバイスを求めたと知っただけで激怒する指導教官がいる恐れがありますので、注意が必要です。

3. 別の研究室の人にアドバイスを求める
これも上記の<2. 同じ研究室の別グループの人にアドバイスを求める>と同じです。もし仲の良い人(助教とか准教授の人がベスト)がいたら、ぜひ積極的にアドバイスを求めましょう。

4. 親兄弟にアドバイスを求める
意外と盲点だと思いますが、家族に聞いてみるというのも悪くないと思います。家族だから忌憚のない意見を聞けますし、素人が故に自分がこれまで考えてみたことのない質問が飛んでくることもあります。また、専門用語をわかりやすい言葉で説明するための思考トレーニングにもなりますし、そもそも自分の日本語がおかしいということに気づく場合もあります。採用担当者が優秀な研究者であることの方が少ないので、家族レベルの素人さを相手にプレゼンというのが実は最も理にかなった練習法なのかもしれません。また、日頃実験で忙しいと思いますので、家族との距離を近づける良い機会にもなるのではないでしょうか。個人的にはぜひお勧めした方法です。

このようにプレゼンの練習方法を挙げてみると、自分の日頃の何気ない人的コネクションが大事だということに気がつくと思います。博士課程の時は実験に集中できる(せざるを得ない?)時期だと思いますが、ちょっとだけでもいいので外の世界に目を向けて友人・知人を増やしておくと良いのではないかと思います。

*本連載は、2008年と2009年に都内で配布された「理系女子のための就職活動応援パンフレット」の一部を改変・加筆したものです。

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