とあるM2のひとりごと



第6回(最終回)(更新日:2013年10月23日)

伝わるプレゼン

みなさま、おひさしぶりです、遅くなってごめんなさい。とあるM2です。

実は今回が最終回です。
なんらかの形でまた、書かせていただく予定ではあるのですが、今回がとりあえず最終回。

何を書こうか、どうしようか、って悩んでたら時間過ぎて行き…。
そして、ついこの間とあるワークショップ(といってもほとんど学部4年生が発表してたのですが。)に参加してきて、久しぶりにたくさんの人の発表を聞いて色々と考えました。
そのことを今回は、書かせてもらおうと思います。

プレゼンは研究者なら、どうやっても切り離せないもの。
うまくても、下手くそでもやらなきゃいけないときは、やらなきゃいけません。

私は多分、一般的な学生と比べるとプレゼンの場数は踏んできた方だと思います。あと、研究室の先生や先輩後輩に、わかりやすいプレゼンをする、とお褒めの言葉も何度も頂いてます。

自分としても、プレゼンは得意な方だと思ってます。だからといって、聞いてる人全てを引き込めるほどの能力があるわけではありません。同じぐらいの年齢の人と比べると、ほんの少し慣れている、という程度だと思います。

場数を踏んでるのもその要因ですが、心がけていることがいくつかあります。

先日のワークショップで学部生の発表を見たときに気づいたことや、自分が心がけていることを2つお話ししようかなぁ、と思います。

1. プレゼンのうまい人の発表をたくさん聞くこと。

これは、かなり重要なんじゃないかと思います。幸いにも私の周りにはプレゼンのうまい先生方や、先輩方が多く、それを見ながらこうしてみればいいんじゃないかと、たくさんの試行錯誤ができました。

真似をしてみること、はやっぱり大事だと思います。

実験も、何回やってもうまく行かないけど、実験の手技がうまい先輩にここがポイントだから、って言われて真似してみると、成功したなんてことはよくあると思います。

プレゼンだって、それと変わらないと思います。

学会に参加すると、案外偉い先生でも「あれ?」ってプレゼンをする方もいます。学生でも会場の人が引き込まれるようなプレゼンをする人もいます。

色々な人のプレゼンを聞いて、こうすればいいんだな、こうすると良くないんだな、を「自分の感覚で捉えること」が大切なんじゃないかなぁ、と思います。

2. 目的は「伝えること」

多分、これが一番じゃないかな、と。色んな人のプレゼンを見て来ましたが、誰かに伝えることに重きをおいてる人のプレゼンはやっぱりわかりやすいです。

ラボで定期的に回ってくる担当をなんとかやりきらなきゃいけないから、とりあえずちゃんとパワーポイントは作る、とか「作る」方がメインになってしまうと伝わらないんじゃないかなぁ、と思います。

私は特別理解力が高いわけでもないですし、様々な分野のことを網羅して知ってるわけでもありません。だから、プレゼンを聞いてて「プレゼンターにとっては当たり前のことがわからない」ってことがよく起こります。

すると、途端にそのプレゼンはわけのわからないものになってしまう。

多分、「これはわからないだろうからちゃんと説明しないとな」ってラインのレベルが高い人のプレゼンて、わかりにくいんだと思います。

説明が下手くそだとか、そういうのではなく、「相手がわかるように伝えること」。なによりこれが一番だと思います。

「せっかく面白いことやってるのに、これは前知識ないと意味不明だわ……誰に話に来てるんだろ、この人。」ってプレゼンを何度も見たことがあります。

失礼な話ですが、わからなくなった時点で一瞬で聞く気もなくなるし、眠くなります。興味ない授業がつまらないのと一緒で、ちゃんと聞いてるのにわからないのはつまらないものになってしまいますよね。

こんなにすごいことやってます、難しいでしょ?
って自慢したって意味がありません。そんなの自己満足です。

こんなに難しいことをやっているんです、でもみなさんにも分かって頂けるように説明しますね、が正解です。

私が重きを置いてるのはこの2点です。
いろんな人の発表を見て来て、これが欠けてる人が多いな、って言うのが私の印象です。

大切なことはその場をなんとか切り抜けることでも、
かっこいいプレゼン資料を作ることでもありません。

聞いている人に自分がやっていることが、「ちゃんと伝わる」ことです。

それだけは、決して間違わないように。私はこれからも、このポイントだけは忘れずにプレゼンをしていきたいですね。

さて、冒頭にも書かせていただきましたが、今回で最終回です。何らかの形でまたお会いできると思いますが、今度は読んでくださった方の意見が私の元に戻ってくるようにしたいなぁ、と思っています。

いつの間にかM2でもなくなり、仕事に忙殺されながら日々を過ごす社会人になってしまいました。学生の頃と同じスタンスでは研究も出来なくなってしまいました。

何度も何度も「研究なんてやめてやる!別の仕事をするんだ。」って思いながら、それでもやっぱり研究から離れなれないなぁと、毎日感じながら過ごしています。

楽しいことばっかりじゃないけれど、
どんな形でもいいから、私が描いたあの頃の未来に少しでも近づけるように。

拙い文章でしたが、読んでくださっていた方ありがとうございました!

ではでは、また会う日まで!


執筆者:研究者を目指していたとあるM2

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