教授と僕の研究人生相談所



第37回(更新日:2015年2月2日)

独り立ちするまで親は子どもの最大の後ろ盾だ 1ページ目/全2ページ

教授「今日はこの相談にするか」

僕「え、これですか?」

教授「不満そうだな」

僕「い、いえ、そんなことはないんですが・・・」

教授「ああそう。じゃ、はじめるぞ」

僕「はい。教授のファンというご夫婦からの相談で、お二人とも研究者で、今度お子さんが生まれるとのことのようです。で、はじめてのお子さんということで、子育てのことや、子どもの面倒みながら研究者として共働きするということに関して教授のアドバイスをもらいたいようです」

教授「まずはおめでとうと言いたいね。研究者として頑張ってる女性が出産ということは中々難しいから、特に奥さんの方は色々と大変なんじゃないか。でも、そういう優秀な遺伝子は次の世代に残すべきだ。素晴らしいことだと思うね。にしても、君は幸せな人の話を聞くといつも元気がなくなるな」

僕「いえ、そんなことはないですよ。おめでとうございます、と僕も思っています」

教授「そうは見えんがね。ま、他人を妬ましく思う気持ちは誰にでもあるから気にしなくてもよい。だからこそ、昔から『他人の不幸は蜜の味』とか言われてるんだ。実際、困ってる人の話を君が俺にするときはすごく目がキラキラしてるからな」

僕「そんなこと言ってしまったら、読者の皆様が僕が酷い性格だと思ってしまいます」

教授「違うのか?」

僕「ち、違うと思うんですけど・・・」

教授「あ、そう」

僕「・・・」

教授「君が性格が良くても悪くても俺にとってはどうでもいいけどな。ま、他人を妬んでもいいけど、それによって自分の行動が影響を受けるようになることは避けた方がいいぞ。で、妬んでる様子は他人には気取られないように気をつけるんだな。いつも他人を妬んでる奴は、嘲笑の的になるか、距離を取られるかだけで、良い交友関係を築いてくれる人はいなくなるからな」

僕「はい、気をつけます。ご忠告いつもありがとうございます」

教授「相談内容に戻るぞ」

僕「お願いします。でも、今回の相談内容、記事にするのが難しそうですね」

教授「なんでだ?」

僕「相談者の年齢とか、どういった場所で研究をしてるとか、ポジションとか、結構詳しく書かれてるんですが、そういったことは出来れば伏せておいて欲しいということらしいんです。個人を特定されたくないようなので」

教授「こんな連載を読んでると知り合いにばれたら恥ずかしいもんな」

僕「そんなこと言わないでください・・・」

教授「まあいいよ、別に。相談者が個人を特定されたくないのなら、そういう内容は公開しなければいいだけの話だ」

僕「でも、そうしたら具体的なアドバイスなんて出来なくないですか?」

教授「そんな条件がなかったとしても、俺は具体的なアドバイスなんてできんぞ」

僕「いえいえ」

教授「悩みの解決法なんて人によって違うんだ。どんなに長文の相談メールをもらったとしても、その人間のバックグラウンドなんてわからん。だから具体的なアドバイスなんてのは、身近にいる賢い人でないと出来るわけがない」

僕「そんなこと言ってしまったら、この連載の意味が・・・」

教授「ふん、そこを相談者が納得できるように、そして読者が読んで面白いと感じるように編集して記事にするのが君や掲載媒体の役割だろう」

僕「それでは教授の役割は?」

教授「酒を飲みながら適当なことを言うことに決まってるだろう」

僕「・・・」

教授「まあいい、話を戻すぞ。この相談者が注意するべきことは二つある」

僕「何でしょうか?」

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