教授と僕の研究人生相談所



第43回(更新日:2015年4月27日)

自分の生活スタイルを見直そう 1ページ目/全2ページ

教授「・・・(相談メールを印刷した用紙を見ている)」

僕「・・・(教授が話を始めるのを待っている)」

教授「一つ相談があるんだが」

僕「はい、なんでしょうか」

教授「シュレッダーを使おう」

僕「は?」

教授「この相談メールをシュレッダーにかけて全て処分するんだ。そうすれば相談メールがなくなったということで、無事にこの連載を終了させられる」

僕「意味が分かりません」

教授「ふん、君はつまらん奴だな。まあいい、今日はこれとこれの相談を取り上げるぞ」

僕「両者とも准教授の職に就いていますね。でも、相談内容は何と言うか、全く正反対のベクトルですね」

教授「ああ、そのようだ。にしても准教授という職についているのに、こんな連載を読んでいるのか。世も末だな」

僕「そんなことないですよ。教授のご回答は幅広い層の読者にとって役に立ってるんですよ」

教授「俺はおだてには乗らない。まあいい、まずはこちらの相談に答えるか」

僕「はい、お願いします。40代女性の准教授からの相談です。ご専門はいわゆる理系ではないようです。相談内容を簡単にまとめますと、オンとオフをどのように切り分ければいいかということです。研究が好きで、ついつい土日も働いているようです。なので、忙しいスケジュールの中で、この連載もきちんと隔週でやっている教授に、オンオフの切り替えのコツを教えてもらいたいようです」

教授「40代女性で国立大の准教授なんて超エリートじゃないか。それなのに俺みたいなのに相談するなんて。この相談者は相談する相手を考えないといけないな」

僕「いえいえ、そんな」

教授「それにだ、この相談者には決定的な問題がある」

僕「え、なんですか?」

教授「何だ、君は気づかなかったのか?この相談文をよく読んでみろ、君のことをこんなに褒めてるじゃないか。倫理観がしっかりしてるとか、将来研究で出世しそうだとか。この相談者は人を見る目がないな。人を見る目がないのは教育者・研究者として致命的だ」

僕「・・・」

教授「まあいい、相談に答えよう。オンとオフの切り替えか。しかも、常にオンである状態になってしまうのをオフにするにはどうすれば、ということだろ。俺とは逆じゃないか」

僕「逆とは?」

教授「俺は常に仕事をしたくない。いつもオフであり続けたいんだ」

僕「そんな力強く主張しないでください。でも、僕なんかが言うのは恐れ多いんですが、教授のプロダクティビィティはスゴいですよね。この連載もそうですが、常に何らかの研究成果とかが出てますもんね。いつもオフであり続けたい教授がそんなに成果が出るんですか?やっぱり教授は天才なんですか?」

教授「意味のわからんおだてには乗らない」

僕「いえ、本当に不思議なんです。こういっては失礼ですが、教授ってずっとひたすら仕事ばっかりしてるようには見えないんです。それなのに、どうしてそんなにきちんと成果が出続けるんですか?」

教授「君は俺の24時間を監視してるわけではあるまい。それなのに、何で仕事ばっかりしてるようには見えないなんて言えるんだ」

僕「う、すみません。では教授は人の目が届かないところで睡眠時間を削ったりしながら仕事してるんですか?」

教授「人の目が見えないところではダラダラしてるよ」

僕「・・・」

教授「ま、俺が成果を出し続けてるように“見える”のはコツがあるからだ」

僕「そのコツをぜひ教えてください」

教授「君には教えてあげない」

僕「そんな・・・」

教授「それに、君が知っても俺のようには出来ないよ。まあ、そんなことはどうでもいい。きちんと相談に答えるぞ」

僕「ぐ・・・はい、わかりました」

教授「この相談者は研究者として理想的じゃないか。研究が大好きで、常にオンのまま研究に専念できる。こういう正真正銘の研究者が日本に増えてくればいいんだがな。だが、仕事のし過ぎで体に変化が出てくるのはまずい。しかも40代となると、どうしても体のあちこちにガタが来やすい。だから、この相談者は、少し働き方を見直す時期なのかもしれない」

僕「どのように?土日は働かないとか?」

教授「いや、そこまでする必要もあるまい。この相談者は研究が好きなんだ。そんな研究者に土日に研究するなというのは、毎日ムフフ動画を見てる君に土日はムフフ動画禁止というようなものだ」

僕「そういう例えはやめてください。でも、どのように働き方を考えればいいんでしょうか」

教授「俺が思うに、この相談者は研究には興味があるが、いわゆる日常生活にはあまり注意を払っていないように思う」

僕「きっとそうなんだと思います。研究が好きで研究しすぎて体調が悪くなったりするんですもんね」

教授「だから、まず第一歩は自分の時間の使い方を把握する必要があるね」

僕「把握するとは?」

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