教授と僕の研究人生相談所



第47回(更新日:2015年6月22日)

研究室内に男女がいたらカップルが出来てもおかしくない 1ページ目/全2ページ

僕「今日は恋愛相談をお願いします」

教授「断る」

僕「そんな・・・」

教授「これは研究人生相談所だ。恋愛相談所ではない。それに恋愛ごとは人それぞれだから万人に通用する正しい答えなんてない。それとも、君が俺の代わりに答えるかね?」

僕「い、いえ・・・僕は恋愛ごとは苦手なので・・・」

教授「そうだろうな。君に恋愛についてアドバイスを受けるというのは、自転車に乗れない奴に自転車の乗り方を聞くようなもんだ」

僕「ぐ・・・」

教授「まあいい、とりあえず相談メールを見てみるか。どれだ?」

僕「これとこれです(印刷した紙を渡す)」

教授「2つあるのか」

僕「はい。1つ目は、少し前に頂いた相談なのですが、某国立大学の講師の方からです。具体的な数字は書いてなかったのですが、それなりに大きな研究室のようで、ここ数年だけでも研究室内恋愛が複数発生したようです。今のところ大きな問題にはなっていないようなのですが、研究室内恋愛が頻発することに少し不安を覚えているようです。幸い、かどうかわかりませんが、その恋愛ごとに相談者は関わっていないようです」

教授「で、相談者が既婚か未婚か、男性か女性か、は伏せてほしい、と」

僕「はい。身バレの恐れがあるとのことです。で、2つ目の相談は最近頂いたもので、先日のノーベル賞受賞者の女性蔑視発言に関してです」

教授「ティモシー・ハントか?」

僕「えっと・・・はい、そうです。教授はその方をご存知なのですが?」

教授「直接は知らんよ。だが、彼の名前は知っている。ま、ライフサイエンスの研究をしてる奴なら知ってて当然だろうがね。ちなみに、君は彼がどんな発見をしたかとかはきちんと知ってるんだろね」

僕「え・・・?えっと、細胞分裂に関わる研究だったとかとニュースにはあったような気がするんですが・・・」

教授「もしかして、君は今回の問題発言がニュースになって初めてDr. ハントのことを知ったんじゃないのか?」

僕「う・・・」

教授「君はゴロゴロしながらお昼の芸能ニュースを見てあーだこーだ言ってるような人間と変わらんな」

僕「その発言、多分叩かれると思います・・・」

教授「ふん、叩きたい奴は好きにするがいい。どうせそんな奴はこの連載を読んでいない。にしても、君は本当に研究関連のゴシップネタだけは良く知ってるな」

僕「恐縮です」

教授「褒めてるんじゃない。その返しは変だ」

僕「・・・すみません」

教授「まあいい。で、2つ目の相談だが、その問題発言が何だって?」

僕「えっと・・・その女性蔑視発言は、女性が研究室にいると、男性メンバーが恋をしたり、逆もあったり、叱ったりすると泣いたりするから大変だ、みたいなものだったんですが、教授はその発言に対してどう思いましたか?という相談です。相談というより質問ですね」

教授「これは相談所だから質問は受け付けない」

僕「そんな冷たいこと言わずにお願いします。僕もそのノーベル賞受賞者の発言に対して教授がどう感じたかを聞きたいです」

教授「なら尚更教えてあげない」

僕「ぐ・・・」

教授「ま、Dr. ハントは口が滑ったんだろうな。年だから仕方ない。それに彼はイギリス人だろ。イギリス人は笑えないブラックジョークを言う国民性だ。そんな下らないジョークを真に受ける方が悪い」

僕「え、イギリス人ってそういうジョークを言う人たちなんですか?」

教授「ん、知らんのか?英国紳士なんて言うがな、あんなのはウソだよ。実際は紳士じゃないから、逆に英国紳士と宣伝したいんだ。白人はカッコつけて自分を良く見せるのが好きだからな。で、イギリス人は斜に構えて場をしらけさせるブラックジョークが大好きだ。ま、中には良い奴もいるんだがね」

僕「そうだったんですか。じゃあ、あの問題発言はもしかしてイギリス人なら普通に受け入れてたりするんですか?」

教授「どうだろうな。表立って同意をするような奴はいないと思うがね。ま、発言自体は好ましくないよ。あんなこと思ってても口にしてはいけない。ま、自分の身に起こったことというつもりで発言したようだから、いつものブラックジョークのつもりだったんだろう。ネットの時代だからこそ問題になったんだ。ご愁傷様という感じだね。俺はあんなことはしないよ。自分の老後生活が台無しになるからね」

僕「発言そのものは問題があるとのことですが、実際問題として、Dr. ハントの発言内容はどうですか?」

教授「間違ったことは言っていない」

僕「え?」

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