教授と僕の研究人生相談所



第54回(更新日:2015年10月12日)

研究室のボス 1ページ目/全2ページ

僕「前回お休みしてしまったので、今回は1ヶ月ぶりとなります」

教授「・・・」

僕「教授のキレのあるご回答を心待ちにしている読者も大勢いると思います」

教授「・・・」

僕「教授?」

教授「ん?あぁ、すまんね、色々と締め切りのことが頭にあってね、ぼーっとしてた」

僕「お忙しいのにすみません」

教授「いや、いいよ。ところで君は誰だっけ?」

僕「そんな悲しくなるようなボケはやめてください」

教授「ほぉ、俺のことを『悲しいボケ老人』と呼ぶのか。しばらく会わないうちに君も口が悪くなったな」

僕「そんなことは言っていません。今日はこちらの相談をお願いします」

教授「どんな相談だ?」

僕「相談者は博士課程の学生で、将来はアカデミアの世界で頑張りたいようです」

教授「有名企業に新卒枠で就職した方がいいんじゃないか?」

僕「いえ、今回の相談者はアカデミアかインダストリーかで悩んでいるわけではないようです」

教授「あ、そう。じゃあ、悩みは何なんだ?」

僕「相談者が所属している研究室のボスについてなんですが、そのボスはかなりの大御所さんのようなんです。で、その分野の主要学会でも上の役職に就いていたり、コネクションも豊富なようなんです」

教授「理想的な環境じゃないか。何を悩む必要があるんだ?」

僕「ボスの人間性について悩んでいるようです」

教授「セクハラとかパワハラをされてるのか?」

僕「そういうことではないようです」

教授「研究室の飲み会で酔って裸踊りとかするのか?」

僕「・・・そんなことってあるんですか?」

教授「学会の懇親会に参加してるとな、何年かに一度は研究室飲み会での奇妙な出来事を聞くことがある。ま、裸踊りとまではいかないがね。最近では、女性大学院生が飲み会のたびに服を脱ごうとするから大変だという話題で盛り上がったかな」

僕「え、どんな感じなんですか!?」

教授「なんだ、えらく食いつきがいいじゃないか」

僕「そんなこと言わないでください。また僕のイメージが下がります」

教授「大丈夫だ、」

僕「これ以上は下がらない、って続くんですよね」

教授「よくわかったな、その通りだ。で、何の話をしてたんだっけ?酔ったら脱ごうとする女性をどうやって見分けるか、だっけか?」

僕「え、それを見分ける方法ってあるんですか!」

教授「あるわけないだろ」

僕「・・・」

教授「話を元に戻すぞ。で、今回の相談者はいったい何に悩んでいるんだ?」

僕「えっと・・・(アタフタと相談メールを読み返す)」

教授「・・・相談メールを読ませろ」

僕「あ、はい。すみません・・・(印刷した相談メールを渡す)」

教授「ふーん、贅沢な悩みだな」

僕「え?」

教授「大御所ボスが学会とかで飛び回っていて忙しい、と」

僕「はい」

教授「だからラボミーティングとかも少なく、研究指導もあまりしてもらっていない」

僕「はい」

教授「その割に、ボスがセミナーやらイベントやらの開催に熱心で、その準備に相談者含む他の学生たちが駆り出されてしまう」

僕「はい。そのため今回の相談者は研究する時間が削られてしまって、このままだと研究者として大事なものが欠けてしまうのではないか、と悩んでいるようです」

教授「研究者として大事なものって何だ?」

僕「え?」

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