Making the Right Movesの一人輪読会をしてみる



第1回(更新日:2014年12月16日)

ポスドクの次のステップへ移る際に自問すべき内容

Making the Right Moves(http://www.hhmi.org/programs/resources-early-career-scientist-development/making-right-moves)という冊子のレビューの第1回です。

まずは、Chapter1: Obtaining and Negotiating a Faculty Positionについて紹介しようと思います。このChapterはボリュームがあり、中身も重要なことが多そうなので、複数回に渡って紹介します。

ちなみにChapter1は、「Postdoctral Trainingの期間が完了し、Research Carrierの次のステップについて考え始める人を対象」となっています。

そして冊子では、Postdoctral Trainingの次のステップとしては、大学での教員(Faculty Position at a university or medical center)、また、企業や政府関係の研究機関(an investigator in an industry or goverment laboratory)があるとが記されています。

ただ、この冊子では、主に大学での教員(tenure-track faculty appointment)への進み方について焦点を当てています。

さて、冊子では、職探しを始めると下記の5つの困難な質問に直面すると述べられています。

◆ What do I want and need from my job? 
 (自分の仕事から何を得たいのか?)

◆ How do I go about finding a job? 
 (どのように職を探せばいいのか?)

◆ How can I ensure that my achievements and capabilities will be recognized?
 (どのようにして自らの業績や能力をわかってもらうか?)

◆ How will I choose among the offers I receive?
 (複数のオファーを得たらどのようにして選べばよいか?)

◆ How can I ensure that the resources I need to launch my carrer are included in the job package?
 (自分の研究を開始するために必要なことをどのようにして大学側から得ればいいか?)

冊子では、これらの問題に対する普遍的な正しい解答はないとしながらも、アカデミックポジションをとるための良い戦略はあるとしています。そして、「そのような戦略をChapter 1で論じていく」として、Chapetr 1のイントロを締めくくっています。

ご存知のように、日本では「ポスドク一万人計画」によって大量にポスドクが余る事態が発生してしまい、ポスドクの就職難に関する記事が一般大衆紙にも掲載されるようになりました。そのため、「Postdoctral Trainingの期間が完了し、」という状態になれないポスドクが多くいます。アメリカでも最近はアカデミックポジションを得ることが難しい状況になっており、「Postdoctral Trainingの期間を完了する」ことが非常に困難です。

しかし、そのような状況であるから逆に、どのようにしてステップアップをすればよいかをPostdoctral Trainingの期間に考えていく必要があるのではないかと思っています。

次回は、Job Searchに関して何を知り、何をすべきかを冊子に従って紹介しようと思います。

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