■TAKAKOの文献紹介

第3回:ペリサイトの役割〜Neuron誌から(2011年5月19日更新)

見習いサイエンスライターのTAKAKOです!この前、プロのサイエンスライターさん達はどのような文章を書いているのかなぁと調べてみたところ、皆さんの仕事のあまりの完成度の高さに呆然としてしまいました。「言葉を失う」って表現が意味するところを、20歳(自称)にして初めて実感しました。

さて、今回はNeuron誌に掲載された『Pericytes control key neurovascular functions and neuronal phenotype in the adult brain and during brain aging.(Bell RD et al.)』を紹介します。この論文は中枢神経系の血管システムにおけるペリサイトという細胞の役割を解明した研究論文です。

ペリサイトは日本語では血管周皮細胞と表記される細胞で、主に血管内皮細胞と接して存在しています。著者たちは、脳にあるペリサイトが脳血管内皮細胞に働きかけて脳血流量の制御を行っていることを示すとともに、ペリサイトの数が年齢を重ねるごとに減って脳血管システムの調節能が衰えてくることを明らかにしました。

さて、そんなペリサイトですが、この細胞はその名の通り、血管内皮細胞からは「ペリッ」とはがれやすい細胞です。えっと、もちろんウソなんですけど、私はこの親父ギャグにもならない説明を学部4年生のときに助教の先生に言われ、「へー、そうなんですか!そんな風に細胞の名前をつけるなんて、研究の世界も意外とお茶目な人がいるですね!(目をキラキラ輝かせながら)」と返事をしたら、それからラボの飲み会の度にネタにされるようになってしまいました。覚えてろよ、××め!(××には助教の先生の名前が入ります)

ところで、ペリサイトによる脳血管システムの調節能は年とともに衰えがくるようですが、私の皮膚の元気も年とともに衰えているようです。20歳(自称)なのにお肌の曲がり角が目前に迫ってきているのは何故でしょうか?とりあえず、今日は早く寝ようと思います。睡眠は重要ですもんね。化粧が「ペリッ」って剥がれたら大変ですし!

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