■TAKAKOの文献紹介
第5回:ATP遊離の日内周期@アストロサイト~J Neurosci誌から(2011年6月24日更新)
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皆さん、こんにちは。BioMedサーカス.comで「サイエンス・アイドル」なる職業(?)があることを知って感動したTAKAKOです。
私の現在の職は大学院生で、将来の夢はサイエンス・ライター兼サイエンス・コミュニケーターなのですが、サイエンス・アイドルにもなりたいなーとちょっと思い始めました。でも、私は「みみたん」様のように可愛くもないし賢くもないし・・・。
ピコーン (← 何かが閃いた音)
私みたいな女性研究者をあと47人集めて「LAB48」を血清、いや結成すればいいんだ!コンセプトはずばり「会いにいけるサイエンス・アイドル」。ファンのみんなと一緒にチップ詰めをしたりマウスの床敷(とこじき)を交換したりする身近な存在のアイドルです!
さらに学会では握手会のためのブースを準備するので、学会参加者を増やすこともできます。また、握手券は学会登録のレシートと交換に発行するようにすれば、サイエンス・アイドル達とたくさん握手をしたい人は何回も学会登録をするようになるでしょう。そうすると学会の資金も増え、最終的にはフェローシップやグラントなどの研究助成金へと回されるので研究者達の元へと還元されます。何て素晴らしいんでしょう!
・・・というようなことを研究室セミナーのときに半分寝ながら考えていました。
さて、本日紹介する論文はJournal of Neuroscience誌に掲載された『Circadian Regulation of ATP Release in Astrocytes(Marpegan et al.)』です。タイトルにあるように内容は、「アストロサイトにおけるATP遊離の日内周期の制御メカニズムを調べた」というものです。
アストロサイトは脳細胞の一種で、ヒトの脳の中で最も多く含まれる細胞腫です。ずっと昔は、神経細胞以外のスペースを埋める細胞という扱い(よく考えると酷い扱いですね)だったのですが、最近では積極的に脳機能を制御する重要な細胞種であると考えられてきています。 ATPですが、こちらは別名「エネルギーの通貨」とも呼ばれ、脳だけでなく体中の細胞において重要な働きをしています。今回の論文は、そんな重要な2つのキャラクター(?)が登場した論文で、アストロサイトにおけるATP遊離の日内周期に関わる遺伝子などを明らかにしています。
でも、培養したアストロサイトでもATP遊離に日内周期なんてのがあるんですね。私なんか、土曜日と日曜日に実験がなくて家で休んでいたら、一日中ゴロゴロダラダラして時間の感覚なんてなくなってしまいます。も、もしかして私は培養細胞以下・・・?
まあ、サイエンス・アイドルになったら、芸能界のしきたりに従って夜でも「おはよーございまーす(ハート)」と挨拶するので、日内周期なんて私には関係ないんですけどね!ということで次回の「TAKAKOの文献紹介」までさようなら。