研究こぼれ話



2012年10月3日

無能な上司の7つの習慣

ごくごく平凡な生活を送っている皆様は知らないと思いますが、世の中には<無能な上司>と呼ばれる特殊な能力を有した人たちが存在しています。

彼らは周りの人間のやる気をなくさせ、所属する団体(会社など)の生産性を著しく減少させることができる超エリート集団です。一部の国立機関や巨大企業では、このような人間を極秘裏に育て上げ、将来ライバルとなるかもしれない団体・企業に送り込んでいます(注1)。

*注1: 天下り、子会社への出向、ランクの低い同業他社への転職、といった言葉で表されることもあります。

全てが謎に包まれた<無能な上司>ですが、このたび私は3年以上にも及ぶ調査(注2)の末に<無能な上司>という人たちの全体像をつかむことに成功しました。驚くべきことに、彼らと私たちの間にはほんのちょっとの違いしかありませんでした。ただ、その違いを知らないという理由だけで、普通の人は<無能な上司>になることができないのです!

*注2: 私が会社に入ってからの年数。

この情報は本当に極々一部の限られた人しか知りません。しかし、私はこの情報は広く一般の目に触れるべきだと思い、自らの安全を捨てでも公表することを決意しました。

これは、<無能な上司>になるための秘策です。これを実行するだけでほとんどの人は<無能な上司>になることができます。

しかし、<無能な上司>というのは超エリート集団なので、中途半端な気持ちで<無能な上司>になってしまうと後で後悔することになってしまいます。いったん<無能な上司>として生きることを選択したら後戻りは難しいと思ってください。

[1] 自分はスゴイと思い込む信念

何かを成そうとするには強い信念が必要です。超エリートになるのですから、周りにいる普通の人たちに何を言われても気にしないでください。

[2] 部下は未熟だと決めつける意思の強さ

<無能な上司>は超エリートですから、当然のように下で働く人(= 部下)がいます。ただ、<部下>は普通の人なのでアナタとは違います。彼らは未熟であるということは絶対に忘れないでください。

[3] プロジェクトの成功は自分のおかげであると周りに自慢する行動力

超エリートなので自分の関わったプロジェクトが成功した場合はアナタの働きのおかげです。当然のことです。しかし、普通の人たちはこういう当然のことすら理解できないこともあります。そのため、プロジェクトの成功は自分のおかげであることを積極的に宣伝しなければいけません。何事にも行動力というのは大切なのです。

[4] プロジェクトの失敗は部下のせいであると周りに説明する優しさ

超エリートですから失敗はしません。ですが、複数の普通の人たちと仕事をしていると、携わったプロジェクトが失敗してしまうこともあります。そんなときには事実(部下の働きが悪いから失敗した)を周りの人たちに伝えてあげましょう。超エリートなのに普通の人とコミュニケーションをとってくれるアナタを周りの人は尊敬の眼差しで見つめてくれると思います。

[5] 自分に課せられた仕事には手をつけないで放っておく心の強さ

超エリートといっても依頼される仕事を全てこなすのには時間が足りません。そもそも、超エリートのアナタは仕事などしなくていいのです。ですから、自分に課せられた仕事は無視しましょう。どうせ、そんな仕事はやってもやらなくてもどうでもいいものばかりです。もし必要な仕事なら、誰かがアナタのために仕事を終わらせてくれます。

[6] 部下に課せられた仕事は徹底的に早く終わらせようとする仕事熱心さ

部下は普通の人なので、アナタが命令しないといつまでたっても仕事が終わりません。ここは心を鬼にして、部下がどんなに辛い状況にいようと『早く仕事を終わらせろ!』と愛のムチをうってあげましょう。

[7] 目上の方々への媚を忘れない細やかさ

超エリートになるには力強さだけではいけません。時には繊細な心遣いも必要となってきます。特に<無能な上司>としての先輩・上司たちへの心遣いは重要です。彼らは超エリートの中のエリートなので発言・行動に間違いはありません。徹底的に彼らの言動を褒めましょう。また、折に触れて物品・金品の献上も行いましょう。ただし、シャイな人もいるので、献上するときは周りに知られないようにこっそりとしてください。こういった細やかさを示し続けていると、<無能な上司>を目指す部下たちからも尊敬されて、貢物を贈ってくるようになるでしょう。

どうでしたか?思ったよりも簡単だと思いませんか?上記の項目を常日頃から実行するだけでアナタもすぐに<無能な上司>の仲間に入ることができます。

ただし、このことは超極秘事項ですので、無闇に周りの人たちには教えないでください。超エリートである<無能な上司>たちが増えてしまうと、普通の人たちにとっては住みづらい世界になってしまいますので・・・。


執筆者:特殊調査員(一般企業の平社員)

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