レポート課題:「科学コミュニケーター」とは?



第4回(更新日:2015年1月12日)


みなさま、お久しぶりです。AIです。


さて、非常にお久しぶりになってしまいましたが、科学コミュニケーションの集中講義に行ったり、風邪をひいたり、仕事が猛烈に忙しくて休めなかったり色々してました。
風邪が一番厄介でした。電車通学・通勤されているかたは気をつけてくださいね。
私はひどい目に遭いました(泣)


その中で、まずは「イノベーションJAPAN」という産学連携の学会・・・?のようなイベントに参加して来たので、そのときのことを書こうかと思います。


イノベーションJAPANに参加されたことのある方が、読者の皆さんの中でどれ位いるのか分からないのですが・・・(案外メジャーなイベントだったりするんでしょうか?)
私は今年が初参加でした。


同じ研究室のテックの方が学生の頃に所属していたラボは参加していたようで「なかなか面白いイベントらしい」ということは教えてもらったのですが、さて、一体どんなものなのか。


ということで皆さんにも分かるように簡単に説明しますね。


イノベーションJAPAN-大学見本市-
とは毎年、文部科学省が主導で行われている産学連携を促進するためのイベントです。
大学事務の人に聞いたところ、ポスターの印刷代も!試料の輸送費も!そういったイベントに関わるお金(多分参加者の交通費とかそう言うのは別だと思いますが)は全部文部科学省が出しているとか。
お金ってあるところにはあるんですね、怖い。


そんな産学連携をなんとか推進したい文部科学省がやっているイベントです。
しかし、タイトルにもある通り、「イノベーション」のイベントなのです。
なので、みなさんが普段行かれている学会のように基礎研究のポスターがあるというよりも、「すでにこんな風に応用されています!」だとか、「今後こんな商品を作るときに応用できます!」と言った話が多いです。(なので、
参加して次の年はもう行かない・面白くない、と仰る先生方も多いとか。大学事務の方はそれが悩ましいようです。)


出展者は大学で、ほとんどが私立大学、しかも特許に絡むようなポスターが多かったです。参加者(つまり、ポスターを見に来ている人)はほとんどが企業の方です。
正直、企業の方に向けてお話しするのは、就活のときの研究発表位なのでどんな風にしゃべるのが良いのか考えながらの参加でした。


今回の私のこの学会の収穫は「誰に向けて話をするのかも明確にすることの大切さ」を学んだことです。
いや、そんなこと当然だろう、と言われそうですが、そこを我慢して聞いてください。


これからつらつらと書いていきますね。


9月10日
初めて、東京ビックサイトにやってきました!
聖地と呼ばれるあの場所です!
なんだか雲が出来ちゃうと言われているあの場所です!!!


その日は会場内に雲は出来てませんでした(´・ω・`)残念


なんだかややこしい会場内を進んで行くと、無事に会場に着きました・・・!
残念なことに会場内は撮影禁止なので、自分のブース以外の写真は撮れませんでした。


会場がどんな風になっていたかは公式ページを見ていただけると、会場マップが見られます。
http://www.ij2014.com/booth/
ブースは研究テーマごとに分かれており、私は医療のブースでぺらぺらと話をしていました。


ちょうどiPS細胞による網膜の移植のニュースが飛び交っていた時で、ブースに来てくださる方の「つかみ」には困りませんでした。めちゃくちゃラッキーでした。
そのせいもあり医療の分野だけでなく、様々な分野の方に来ていただけました。


私は、科学コミュニケーター養成講座を受講しているし、1年かけて終了すれば「科学コミュニケーターです」と名乗ってもいいようになれるわけです。
科学コミュニケーターの端くれとしては、何としても「大学と企業の」研究の橋渡しになるようなことをしなければならない、と意気込んでいました。


実際に企業の方にどんな質問をされるのか、正直わかりませんでした。
多分、基礎研究の話ではなく、応用の話ばかりになるんだろうなと思っていたのです。


しかし、話しはそんな高度なところにも行き着かない、のです。


次々来られる人の中で多かったのは、「実はニュースで細胞の写真とかが映ってても、どれがどう細胞で、なんでそれ緑色に光ってるの?とかわからないんですよね。」と言われる方が非常に多かったのです。


興味がある分野だし、いつか自分もその再生医療の恩恵にあずかるかもしれない、だからこそ知りたい、でもわからない。


それが、多くの人の本音でした。


その本音を聞き出せたのは、多分私が学生っぽかったからでしょう。(以前も書きましたが。) 多分、偉い先生っぽいひとがブースにどっしり構えていたら、その分野の人からすると「非専門家」の意見は聞き出すことができなかったかもしれません。


科学コミュニケーターとしては、このイベントで私が出会ってお話しできる数十人の人にだけでも、その大きな隔たりをなんとか無くしてもらいたい、その一心で研究のこと、再生医療のことをお話ししました。


完全に、「産学連携」などと大きな話ではなくなってしまいました。
しかし、それにより多くの企業の方に興味を持ってもらうことができ、その後連絡を取り合い、もしかすると共同研究が始まるかもしれません。


こう言ってしまうと、本当に申し訳ないですが、私が知っている範囲では、そこまで産学連携ってうまくいってないと思うんです。
実際に皆さん、これは産学連携商品化されたものだ!ってわかるものってどれぐらいあるでしょうか?


産学連携の根本として、大学(研究室)側はお金が欲しいだけだし、企業側は基礎研究しなくていいからラッキー、という認識の違いにもあるでしょう。
また、今回のことでもわかりましたが結局産学連携するには同分野でしかなかなか難しい、なんてこともあると思います。(私が実際にお話しさせていただいた印象ではそうでした。)やっぱり異分野とコラボしてこそ、今までになかったものが生まれると思うのですが、うーん、難しいですね。


そんなわけで、産学連携の課題、の以前に、専門家と非専門家の大きな隔たりを再確認したイベントでした。
是非、実際に手を動かして実験されている方々に行って欲しいなぁと思います。
日頃の学会とは違う感覚を実感できるのではないでしょうか。


今回のまとめ。


次のお話は今月中に更新できるようにしようと思います!
ではでは、また。


執筆者:AI
(@AI_sc10)

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