医学生物学系のPh.D.研究者として企業で生き抜く方法



第4回(更新日:2012年5月31日)

どうすれば博士卒は『使える人』になれるのか?[Part-2] 2ページ目/全2ページ

それでは、こういう悪意のある人たちにどのように対処すれば良いのでしょうか?現実的な解決策として、まず最初に「博士卒は周りから意地悪な見方をされうる」という事実を認識し、それを受け入れることです。博士課程まで進み、順調にPh.D.を取得して企業に就職してきた人の多くは、これまでに理不尽な意地悪をされたことがないのではないでしょうか。しかし、様々なバックグラウンドの人達が集まる会社では、自分の持つバックグラウンド(博士課程を修了した、博士号を持っている、一流大学を出た、等)はどちらかと言えば特殊で、それゆえ「ヨソ者」として見られる可能性が低くありません。そのような状況で、不用意な言動をとると、一気に村八分状態になってしまいます。したがって、周りの社員の中には敢えて「意地悪」をしてくる人がいると考えて、仮にそういう人から「攻撃」をされても無闇に反論しないことが大事です。

また、当然のことですが、自分に課せられた仕事をきちんとこなしていく、ということも大事な対処法です。仮に悪意のある人から意地悪をされたとしても、自分の果たすべき役割をきちんとこなし、そのことを周りにきちんと伝える(良い意味でのアピール)ことを続けていけば、きっと味方は出来ます。そして、ひとたび良い流れ(周りからの良い印象を継続的に保つ)が起きると、意地悪な人たちも何となく自分にポジティブな言動をとるようになります。

さらに、意地悪な対応をされたとしても動じない心を持つということも必要です。大多数の人は、最初から敵というわけではありません(味方でもありませんが)。きちんと誠実に頑張っていれば少しずつですが、認めてくれる人が出てきます。そのため、一部の人たちからの意地悪に動揺する必要はありません。

最後に、周りと積極的にコミュニケーションをとることを心がけるのも重要です。バカバカしいアドバイスだと思われるかもしれませんが、毎日笑顔で挨拶するようにしてみてください。人というのは不思議なもので、毎日笑顔で接してくれている人には悪意を持ちにくく、そうすると、悪い噂(ダメ人間のレッテル)を立てられにくくなります。ただし、自信なさげな愛想笑い(卑屈な笑い)は逆効果になることがあるので注意が必要です。

被害妄想的な内容だと怒られてしまいそうですが、日本での会社生活というのは閉じられた空間で長時間過ごさなければいけない場所なので、出来るだけ注意しておいた方が無難だと思われます。今回お示しした対処法は、一見すると面倒なのですが、慣れてしまえばそれほど大変ではありません。しかし、何故そこまでしなければいけないのか?と思う方もいるかもしれません。そこで次回は少し趣向を変えて、「本当に使える博士卒になる必要があるのか?」を考えてみようと思います。

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執筆者:川口隆史

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