博士女子のための就職活動Tips



第16回(更新日:2012年11月12日)

就職活動中の指導教官との関係

「第1回:はじめに」から読む

就職活動は心身ともに疲れるイベントです。しかも、いつ終わるかは自分も含めて誰もわからない。そんな状況では、なかなか博士論文の研究に時間と気持ちを向けるのは難しく、私もそうなるのが普通だと思っています。

ですが、そういった事情をわからない人は研究室にいるようで、就職活動に時間を取られている博士女子を見て、色々と陰口を叩く人もいます。私の場合は、そのようなことはなかったのですが、同期の子や就職活動で知り合った人たちと話しをしたときに驚いた記憶があります。

もちろん、就職活動で時間を取られるのは、極端なことを言えば「本人の都合」なので、就職活動だから実験が出来なかったり研究室に来れなかったりが当然だという態度を取るのはあまり良くないと思います。周りに迷惑をかけてしまうこともあるので、あらかじめ研究室のメンバー、特に実験などで密接に関わっている人たち、には誠意を見せて理解してもらうように心がけるのが必要だと私は思います。

また、特に注意しないといけないのが、指導教官との関係です。指導教官は多くの場合は研究室の教授だと思いますが、研究プロジェクトの関係で准教授や助教が実質的な指導教官となっていることもあるかと思います。指導教官は、就職活動で実質的なサポート(推薦状など)をお願いしたり、就職活動後も論文作成や学位取得など様々な面でお世話になります。そのため、指導教官との関係がギクシャクしたものにならないように注意を払う必要があります。

ただ、具体的にここを気をつけるべき、ということを言うのは難しいです。なぜならば、同じ指導教官でも人によって対応が変わることがあるからです。人と人との関係なので、そこには色々なファクターが影響してきます。相性というのも当然ありますし、また、指導教官がそのときに置かれている環境も無視できない要因となると思います。そのため必要なのは、就職活動をしていることを不満に思う指導教官がいる、ということを頭に入れておいて自分の指導教官との対応をどうするかを予めよく考えておくということになると思います。

ただし、先にも述べましたが、やはり就職活動で研究室を不在にするのは、それが仕方のないことだとしても、ある程度は自分の都合なので、指導教官にはきちんと対応(自分の予定を報告など)しておくべきだと私は思います。

*本連載は、2008年と2009年に都内で配布された「理系女子のための就職活動応援パンフレット」の一部を改変・加筆したものです。

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