教授と僕の研究人生相談所



第17回(更新日:2014年3月24日)

43歳独身女性でも幸せに生きていける 1ページ目/全2ページ

僕「教授、今回もSTAP騒動のこと、少し聞いてもいいですか?」

教授「そんなの俺に聞いてどうなる。週刊誌まで買った君の方が詳しいんじゃないのか?」

僕「いや、でも、やっぱり教授の方が色々と裏情報とか入ってそうですし・・・」

教授「そんなの俺は知らん。この前も言っただろ。それに最近は忙しいんだ。だから今日だって飲み屋じゃなくてお日様が出てる時間帯にコーヒーを飲みながらでの会合になったんだ。この後は会議もあるから無理だ」

僕「では相談に答えていただい後に、もし時間があったらでいいので、少しだけでもSTAP騒動に関しての教授のお考えを聞かせてもらえますか?」

教授「時間があったらな。だが今日の質問は手強そうだぞ。これにしようと思ってるからな」

僕「・・・たしかに深刻な悩みですね。43歳独身女性の研究者の方からの相談で、職位や所属先などは明記はされていないですが、内容から推察すると、アカデミアでポスドクもしくは任期つきの助教クラスのようですね」

教授「ふむ」

僕「で、どうも30歳後半から結婚と出産に対してぼんやりとした不安を抱きはじめ、40歳を迎えるときにその不安がピークに達したようです。今は結婚や出産は諦められるようになりつつあるようですが、自分の人生はこのまま一人だけなのかと思うと夜も眠れなくなると書いてあります」

教授「で最近は同じ職場で働く人から蔑まれているように感じることが多くて辛い、と言うことか」

僕「はい。で、教授にはこの後の人生をどうやって暮らせばいいかについてアドバイスしてもらいたいようです」

教授「時々そういった相談は受ける」

僕「え、そうなんですか?この相談内容を読んだとき、失礼だとは思いましたが、かなり悲惨な状況で可哀想だと思ったんですけど」

教授「決して恵まれた環境ではないが、この業界ならば特別珍しいことでもない。君だって、いや君なんかは、この相談者よりも悲惨な人生になると思うぞ」

僕「教授の予言は当たるので、そんな不吉なことを言わないでください。本当に怖いです」

教授「予言?俺がいつ何の予言をしたんだ」

僕「例のSTAP騒動とか捏造騒動ですよ。それはまた後で詳しく教えてください」

教授「ふん、くだらん。予言などと非科学的なことを言ってないで相談に移るぞ」

僕「はい、すみません・・・。でも、今回の相談内容はとても難しいように思うのですが、これまで似たような相談を教授が受けたときは、どのようにアドバイスしたんですか?一個ずつ現状と課題をリストアップした上で、それぞれについて具体的に教授がやるべきことなんかを教えたんですか?」

教授「君は相変わらずわかってないな。女性から相談を受けたとき、素早く問題点なんかをリストアップしてそれらの解決策を挙げたら、相談に親身になってくれないと陰口を叩かれるぞ」

僕「え、どういう意味ですか?」

教授「全員が全員そうとは言わないが、基本的に女性が相談に乗ってほしいというのは、言葉を変えれば困難な状況に陥っている自分を理解してほしいということなんだ。だから相談を受けて、『じゃあ○○とかすれば?』って言うのは禁句だ」

僕「・・・女性の読者が怒りそうですね」

教授「ふん、怒りたければ怒ればいい。怒るということは思い当たるところがあるってことだからな」

僕「いや、まあ・・・。でも、研究者みたいな論理的思考が出来る女性でもそうなんですか?」

教授「ほぅ、君の言い方だと研究者でない女性は論理的思考が出来ないみたいだな」

僕「え、違います。揚げ足をとらないでください。女性を敵に回したら怖いです」

教授「女性が論理的思考が出来るかどうかとか、研究者であれば論理的思考が出来るかとかはどうでもいい。ただ言えるのは、他人に相談したいと思っている人間は、どこかで心が疲れていることが多い。だから普段は論理的思考が出来る人間でも、そのときは理路整然と物事を考えられなくなってることがある」

僕「はぁ」

教授「特に今回のような深刻な悩みを抱えた人間に相談を受けるときは、とりあえず話を聞くんだ。極端なことを言えば、こっちの意見なんてのは言う必要はない。きちんと相手の話を引き出していけば、自然と相手が自分自身で解決策なり何なりを導きだしていくんだ。まあ、今まで俺に相談してきた人間は、ほとんどが高学歴エリートで元々賢い人たちだったということもあるんだろうけどな」

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