教授と僕の研究人生相談所



第22回(更新日:2014年6月2日)

学(校)歴は人間を測るモノサシだ 1ページ目/全2ページ

僕「お忙しいところ、お時間頂いてしまってすみません」

教授「全く面倒ごとを引き受けてしまったもんだ。真っ昼間の喫茶店では酒も飲めん。こんなんじゃ、この連載をする意味はないな」

僕「そんな・・・」

教授「まあいい。早速始めるぞ」

僕「はい、お願いします。あ、でも、その前にちょっとだけ教授に聞きたいんですけど、国が残業ゼロ法案を推進しようとしていますが、実際問題どうなんでしょうか?」

教授「残業ゼロ?残業代ゼロの間違いだろ」

僕「え?あ、すみません。残業ゼロと残業代ゼロだと全然意味が違いますね・・・」

教授「残業代ゼロ法案が通ろうが、俺には関係ない。今までも残業代なんて出てないからな」

僕「アカデミアの研究者なんて残業するのが当たり前ですからね」

教授「そもそも定時とか週休2日とかという発想がない」

僕「やっぱりアカデミアにいる研究者は、研究に没頭して寝食を忘れるというタイプが多いからですか?」

教授「違うな。そういうタイプは実は少ない」

僕「え、そうなんですか?」

教授「ああ。研究に没頭して寝食を忘れるというタイプがいないとは言わないが、俺が見る限り、そういう奴はあまりいない。アカデミアに定時や休日がないのは、縦社会の閉鎖空間だからだよ。根性論ばかりのアホなスタッフやら先輩が、下が休むのを嫌うんだ。しかも、根性論が好きな奴は無能な奴が多い。効率的に研究を進めることが出来ないんだ」

僕「根性論が好きな無能な方がどうして偉くなるんですか?」

教授「その上も根性論が好きな無能だからだよ。そういう奴らは長時間職場にいることで自分の優位性を主張するんだ。だから、賢く効率的に仕事を進めるようなことは出来ないし、自分より下の奴らがそういう働き方をしようとすると権力なんかで上から潰す。まあパワハラの一種だな」

僕「アカデミアって酷いですね」

教授「アカデミアに限ったことではない。会社だってそうだ。根性論が好きな無能な上司の下で苦労するという話は、それこそ飽き飽きするくらい聞いてきたよ。まあ、こんな話はどうでもいいだろう。早く相談内容に移るぞ」

僕「はい、すみません。今日はこれにしよと思うのですがいかがでしょうか(プリントアウトしてきたものから一通選んで渡す)」

教授「浪人生の相談か。そうだな、もう6月になるし、そろそろこの相談に答えないといけないな」

僕「お願いします。では、相談内容を読者の方に簡単にご紹介します。男性の浪人生からの相談で、医学部に行くことを目指しているようですが、研究者として研究することにも興味があるとのことです」

教授「ふむ、興味のある分野は医学系とは離れたバイオ系か。ま、医者も研究者も残業代なんてない職だけどな」

僕「・・・。で、医者になるか研究者になるか悩んでいるらしく、安定やら収入を考えると医者の方に気持ちが傾き、興味やらワクワク度を考えると研究者に気持ちが傾くようです。それで、今回の相談内容は、研究者としての厳しさと醍醐味/楽しさを教授に教えてもらいたいようです」

教授「なるほどな。研究職の現実や大変さは色々と調べて少しわかってきたから、出来れば『醍醐味』や『楽しさ』の方を多めに教えてもらいたいということなのか」

僕「はい。で、追伸として『研究もできて安定した高収入も求めるのは難しいんでしょうか』と書いてあります。この追伸欄の質問、僕も知りたいんですが、教授から見て、こういうことって可能なんですか?」

教授「可能だよ」

僕「え、そうなんですか?」

教授「もちろんだ。可能か不可能かと聞かれたら可能に決まってる。まあ高収入をいくらに設定するかで回答は微妙に異なるが、それが年収1000万円くらいなら何の問題もなく可能と答えられるね」

僕「ホントですか!?」

教授「君には難しいと思うがね」

僕「・・・」

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