教授と僕の研究人生相談所



第30回(更新日:2014年10月6日)

妻に嫉妬しても幸せになれない 1ページ目/全2ページ

僕「お帰りなさい、教授。長い出張お疲れ様でした。この連載に教授が戻ってくるのを待っていました」

教授「君は誰だっけ?」

僕「そういう笑えない冗談はやめてもらえないでしょうか・・・」

教授「半分は本気だ」

僕「もっと悪いです・・・」

教授「だが安心したまえ、今はきちんと君のこともこの連載のことも思い出している。年のせいか俺の脳の容量が小さくなってしまっていてな。下らない案件や人間のことは、いつの間にかに頭から消え去るようになってしまったんだ」

僕「え、それって・・・」

教授「まあ細かいことは気にするな。じゃあ早速始めるか。今回はどの相談に答えればいいんだ?」

僕「えっと、前回教授が不在だったときに僕が3つの相談に答えたんですが、今回はその3つの相談について改めて教授のアドバイスを頂ければと思っています」

教授「君が答えたんなら、別にもう俺が答えなくてもいいんじゃないか?」

僕「いえいえそんなことないですよ。この連載に相談メールを送ってくださる方は教授からのアドバイスを必要としてるんですから」

教授「俺は別に見ず知らずの他人が困っていようがどうでもいいんだぞ。だから、これまでも相談メールには適当に答えてただけだ。そうだ、これからは、いっそのこと君が毎回相談に答えて、それを俺が答えたってことにすればいいんじゃないか?どうせ見てる奴らは誰が答えてるかなんてわからん」

僕「それって詐欺みたいじゃないですか。そんなこと言わずお願いします」

教授「わかったよ。で、どんな相談なんだ?」

僕「ありがとうございます。この3つが相談メールで、こちらが僕が書いた答えです。って、これ全部教授にお送りしてたと思うのですが」

教授「ふん、そんなの俺が覚えているわけないだろう」

僕「そんな堂々と言わないでください」

教授「まあいい。1つ目から見ていこうか」

僕「お願いします」

教授「ふむ、夫婦で海外留学をしている研究者で、妻の方が業績が良く順調で、ときどき嫉妬感にも似た暗い感情を覚えるという相談か。なかなかに根が深そうな問題だな。相談メールを読む限りでは、相談者夫婦には子どもがまだいないようだから、これは最悪の場合、離婚にまで発展するな。仕事が出来る女性は、自分に嫉妬心のようなものを持ってグズグズしている旦那は切り捨てにかかるからな。仮に離婚までいかなくても、相談者がそんな感情を持っていたら家庭生活も楽しくないだろうし、きっと研究にだって集中できないんじゃないか」

僕「そうかもしれませんね」

教授「で、君の回答は・・・、『頑張って業績を出して、夫婦ともに海外で独立する?それか割り切って妻のサポート要員になる? 』か。それだけしか書かなかったのか?随分と投げやりな回答だな」

僕「だって、海外で研究者として活躍できるくらい優秀な奥さんをもらってるんですよ。そんな恵まれた人の相談なんて適当でいいかなって思って。むしろ、僕がこの人にそんな優秀な奥さんと結婚するにはどうすればいいんですか?って聞きたいくらいです」

教授「この相談者は配偶者が優秀ゆえに困ってるようだがな。ま、いずれにしろ君は結婚相手を見つけるのに苦労しそうだな」

僕「そんな・・・。僕はやっぱり結婚したいとは思ってるんですよね。もちろん今は学生なんで、今すぐ結婚というわけではないですけど。でですね、結婚できるなら相手は誰でもいいってわけではなくて、やっぱりそれなりにきちんとした人がいいと思ってるんですけど。でも、この職って周りに女性が少ないので、あんまり出会いそのものがないんです。なんとなく研究室に籠もりっきりになってしまいますし。だから、どうやっt」

教授「君のくだらん悩みなんてどうでもいいから、この相談に戻るぞ」

僕「・・・はい。でも、今度お時間のあるときに僕の悩みも聞いてください」

教授「気が向いたらな」

僕「ぜひお願いします。最近は結構本気で結婚とかのこと悩んでるんです。で、この相談者ですが、どうすればいいんでしょう?」

教授「君の回答でいいんじゃないか?」

僕「えっ、『頑張って業績を出して、夫婦ともに海外で独立する?それか割り切って妻のサポート要員になる? 』ですか?」

教授「そうだ」

僕「でもそんなことって可能なんですか?海外で自分の研究室を持つのってすごく大変そうで、しかもそれを夫婦が別々にってほとんど不可能な気もしますが」

教授「難しいのは事実だろう。だが、日本人の夫婦がそれぞれ自分の研究室を持っているというのは、俺が知ってるだけでも2例あるからな。不可能というわけではないだろう。というか、君は無理だと思って、そんな回答をしたのか?意地が悪いな」

僕「いや、まあ、意地悪で言ったわけではないんですが、その、相談者がちょっと羨ましいなと思っていたので・・・」

教授「もてない男の僻みは醜いぞ」

僕「ぐ・・・、す、すみません。ところで、逆にこの相談者が完全に奥様のサポート役に回るというのはどうなんでしょうか?」

教授「まあ、そっちの方がより現実的だろうな。俺が知ってる範囲では4例、いや5例あるかな、日本人女性で海外で研究室を持っていて、その旦那がサポート役に回っているというのがな」

僕「へー、そうなんですか。でも、サポート役ってのはどういうものなのでしょうか。主夫とかですか?で、相手はやっぱり日本人ですか?」

教授「詳しく書くとその個人が特定されてしまいそうだな。そういう例はあんまり多くはないからな。ま、俺が知ってる例では旦那の方の国籍は日本人の場合もあるし、そうでない場合もある。だが、彼女らの旦那が主夫というわけではない。旦那の方も職は持っている。しかし、妻の方の仕事の用事が基本的には優先されるということのようだ。まあ、妻の職の方が収入も社会的立場も上だから仕方ないようだがな」

僕「なるほど」

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