Nature/Scienceのニュース記事から



第62回(2014年4月1日更新)

STAP騒動の続報

共著者である山梨大学の若山照彦教授が小保方博士から受け取ったSTAP細胞株2つについて遺伝子解析を行ったところ、本来の系統のマウスとは異なるマウスから作られた細胞であることがわかった。これら2つの細胞株を使った実験結果は問題の論文には掲載されていない。

論文で使われたのは、129B6F1というマウスから作製されたSTAP細胞である。若山教授は、どんな系統のマウスからからでもSTAP細胞が作成可能かを調べるために、129という系統のマウスを小保方博士に渡してSTAP細胞の作製を依頼した。その結果、小保方博士は2つのSTAP細胞株が得られたとして、若山教授に渡していた。今回これら2つの細胞株について遺伝子解析を行ったところ、129系統ではなく、B6と129B6F1という系統のマウス由来であることがわかった。

また、論文に使われたとされる129B6F1系統の由来とされるSTAP細胞株も同様に遺伝子解析が行われた。解析は全ての細胞株で行われたわけではないが、それらは129B6F1系統の由来であることが確認された。B6と129B6F1はいずれも、ES細胞の作製によく用いられる系統である。

一方、疑惑があるとされている2報の論文の共著者であるVacanti教授(ハーバード大学)は、自分たちの実験を他の研究者たちが再現するのを容易にするために、より詳しいプロトコルを自身のホームページで公表した。

http://www.nature.com/news/mismatch-alleged-in-acid-bath-stem-cell-experiment-1.14946

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