研究者の声:オピニオン
Tweet2012年6月11日更新
レジュメについての5つの迷信
アメリカの企業に就職したい場合、レジュメ(履歴書)を提出することになる。(アカデミの場合はcurriculum vitaeと呼ばれる、より詳しい履歴書を求められる)。このレジュメを書く場合、慣れていない人は以下の5つの間違いをおかしやすい。
1.ページ数が重要
アメリカの企業への就職では、レジュメは1ページに納めるべき、とよく言われるが、それは新卒やこれまで職務経験が少ない人に言えることである。より豊富な経験をもってより高い職位に応募するのであれば、小さい字で無理矢理1ページに納めるよりも、複数ページにわたってでも読みやすく書く方がよい。どうしてもページ数を少なくすることにこだわりたいなら、1ページか2ページでバックグラウンドについて概要を書き、publicationやpresentationはAppendix として後ろにつけるとよい。
2.学位について嘘を書いても誰にもわからない
仮にバックグラウンドについての最初の選考を通過したとしても、嘘は数日で発覚する。全国の人事の人同士は経験談の交換をしているので、一度バレたらそれが多くの人に知れ渡るかも知れない。良い評判は何よりも大事である。
3.レジュメには必ず「目的」が必要
レジュメは短い方がいいので、単に誰にでも当てはまるような一般的な目的ならいらない。
例「Seeking a mutually beneficial position that will make use of my 10+ years’ experience in clinical research.」
↓
改善版「Harvard-Educated Clinical Researcher with 10+ Years’ Professional Excellence. Worked with top five pharmaceutical companies. Leveraged clinical expertise to manage three blockbuster, multi-billion dollar molecules from Phase I to Market.」
最初の例では、ほとんど何の説明にもなっていないが、改善版は目的を述べていると同時にいくつかの特筆すべき強みと価値の主張をしている。
4.レジュメそのものに照会先を列挙しなくてはならない
照会先というのは要するにreferenceのこと。出願者はどんな人ですかと問い合わせてもらう相手。この照会先リストは、レジュメとは別の書類として提出するのが普通。これは、照会先のプライバシーを守り、なおかつ選考する人の仕事を少し楽にする。
5.同じレジュメを複数の職種に使える
例えばラボワークの経験について書いたレジュメをマーケティング職の応募に使わない。仮に複数の職種に興味があったとしても、それぞれの職種のためにレジュメを用意するのがよい。
*本記事は「K-and-J's factories」で紹介されたものを許可を得て転載したものです