ポスドク座談会



後編 2ページ目/全5ページ(更新日:2012年7月26日)

Cさん:こちらでもしがらみはあるんですか?僕はこちらに来てよかったのは、まあこんなことは言ってはいけないのかもしれないですけど、医局内とかの変なしがらみと距離を置けたことなんです。あとは、研究に専念できる環境が得られたのと、家族との時間が増えたこともメリットとして考えています。

Eさん:日本に拠点のある人は、こちらに来ると日本でのしがらみから解き放たれて心理的に身軽になるようですね。でも、こちらに拠点がある人、まあ僕なんかは日本に帰れないからこちらにいるだけなんですけど、そういう人はこちらのしがらみで苦労することが多いです。まあ人間なんて、集まれば色んな派閥ができますからね、しがらみとかはどこ行っても変わらないですね。

Bさん:でも、プライベートな時間がとれるとか、研究に専念しやすいって言うのは私も感じます。こちらは自分の時間を大事にするような気もしますから。でもボス次第なのかもしれませんが。

Eさん:一般論で言えば、アメリカの方が日本よりはオンオフがはっきりしているので、プライベートな時間を確保しやすいと思います。無駄な会議とかも日本よりは少ないですし。派閥やしがらみがアメリカにもあるのは事実ですが、それでも仲間内やラボ内とかの場所での無駄な相互監視というのは日本よりアメリカはずっと少ないと思います。まあアジア人で固まってるラボは違うようですが。

Dさん:無駄な相互監視っていうのは全くもってその通りだと思います。日本のことをあまり悪くは言いたくないですけど、なんで日本社会ってあんなにじとーっとベッタリするのが好きなんでしょう。特に、中年以降のおじさんの職場への固執っぷりってすごいですよね。

Eさん:何か嫌な記憶でも思い出したんですか?(笑)まあ、日本の中年男性は職場しか居場所ない人が多いですしね。家では除け者にされるけど、職場では偉そうに出来たりするから、ついつい職場に入り浸って、若い人にもそれを強要するんじゃないですか?詳しくは知らないですけど。

Bさん:アジア人で固まってるラボは違うっていう点ですが、そういったラボは何か特殊な事情があるんですか?

Eさん:実体験ではないので間違っているかもしれませんが、中国人ボスでポスドクが中国人だけ、とか韓国人ボスで韓国人だけっていうところは、その国の文化背景を凝縮した雰囲気になるようです。あちらの国々は、年功序列だとか男尊女卑だとかあるようで、下はそれなりに苦労しているようです。よく知りませんが。

Aさん:日本人がPIでポスドクがほぼ日本人の場合も状況によっては酷いらしいですね。PIだけがアメリカ流でポスドクは日本的な働き方を要求されるとか。まあ、同じ国の人たちが固まっているのは、場合によってはメリットも大きいらしいので、ラボのボスの性格とかで下の大変さも変わるようですね。日本人がボスで良かったという日本人ポスドクの話も聞きますし。

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