医学生物学系のPh.D.研究者として企業で生き抜く方法



第13回(更新日:2013年1月18日)

他人に自分を大きく見せる方法 1ページ目/全2ページ

少し遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。年をまたいでしまいましたが、引き続き「自分の専門性」を理解するための方法について考えて行きます。

前回は、自分を理解するために履歴書を作ることを推奨し、

(1)自分がやったことのある実験操作
 (2)自分が担当したプロジェクトおよびそのプロジェクトでの役割
 (3)社内で作成した書類および発表した内容

の3点を列挙することが、履歴書作成の第一ステップとして重要だとお伝えしました。

自分の専門性を理解するために作る履歴書は、そのまま転職活動にも使えるものとなります。そして、その履歴書は「これまでの自分の研究人生の総括」「これから自分がどんな研究が出来るか」が記載されているものになります。そして、それ故に、これから作ろうとする履歴書の内容は、基本的には新卒採用で使った履歴書とは全く異なるものとなります。

具体的にどこが異なるのかを上記3点について少し例を出してみましょう。

まず、自分がやったことのある実験操作ですが、会社の研究職にいれば、学生のときとは比べ物にならないくらいに多種多様の実験操作をしてきているはずです。一つ一つの実験操作への修練度も学生時代とは比較にならないでしょう。また、学生時代は博士号を取得する研究プロジェクトと他の学生の手伝いくらいしかやってこなかったはずですが、会社内ではいくつものプロジェクトに関わってきていると思います。そして、それぞれのプロジェクトにおいて、自分の役割がきちんと明らかとなっていると思います。さらに、書類作成や発表回数も、それが社内での出来事とは言え、学生時代とは量も質も桁違いのはずです。多くの会社では、月に最低一回は社内における公式の書類(月例報告書など)を提出しているはずです。

上記のような会社での経験は、日々社内で過ごしていると「当然」のように思えてきますが、実はそれはかけがえのない貴重な経験で、外に出たら充分に「自分の売り」となるのです。

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