博士女子のための就職活動Tips



第2回(更新日:2012年7月9日)

準備編

「第1回:はじめに」から読む

実際に企業にエントリーするまでに準備しておきたいことはたくさんあります。
実際に就職活動が始まってしまうとかなり忙しいので、まだヒマなときにやっておけばよかったと思うこともあります。
もし、やる気十分なのに、まだどこの企業も募集を始めていないときなどは、そのエネルギーを使って先にやっておけることをどんどんやっておきましょう。


1. 履歴書用写真

履歴書用の写真は、ちゃんと美容院に行って髪をきれいにして、ちゃんとした写真館で撮ってもらいます。写真はたくさんいるのでネガつきのものにします。

私の場合、美容院では「この後この足で就職活動用の写真を撮りにいくから、清潔感のある髪型にして下さい」と頼み、ちゃんとした写真館で、デジタル証明写真というのを撮りました。

フィルムのものよりも若干画質は落ちますが、素人目にはわからないし、かなり安い。私が行った写真館では6枚3000円で、その後は焼き増しが6枚1200円でした。最終的に使った枚数は全部で17枚でした。もしもそういうデジタル証明写真がある写真館ならそれもいいと思います。

ちゃんとした写真館で撮ってもらえば やっぱり写りが違います。私はこのときこの写真館で撮った写真が、これまでに撮った証明写真の中で一番気に入りました。それまでは単なる「写真屋さん」が片手間でやってる証明写真とか機械のインスタント証明写真とかしか撮った事がなかったので、やっぱりプロに撮ってもらうものだなあと思いました。自分で自信を持てる写真でないと、それを履歴書に貼って出した企業に実際に面接で出向いたときに、なんだか自信がなくなるような気がします。

そんなつまらないところで自信の度合いを下げるのはもったいないので、写真は気合いを入れましょう。

2. 履歴書用紙を探す

履歴書の用紙も重要です。

一口に履歴書用紙といってもいろいろな種類があります。まず、サイズはたいていA3かB4ですが、企業側が作っているエントリーシートなどの書類もサイズはほとんどがA4だったので、履歴書はA3が無難だと思います。

また、文章をたくさん書くのが面倒だからといって、学歴職歴欄が余るぐらい大きくて志望動機や自己アピール欄が小さいような用紙はあまりよくないと思います。書類で人事担当者の目にとまって何とか面接に呼んでもらわないことには話にならないのですから、むしろ逆に志望動機、研究テーマ、長所などの欄が大きいものを選んでそれらを詳しく書くべきだと思います。

3. スーツや靴をそろえる

実際に面接のため企業に出向く季節に合わせたスーツを選びましょう。色はやはり濃い目のグレーが一番無難でしょう。

実際、私が出向いた企業で出会ったほかの学生たちも女子はほとんどがグレーのスーツでした。ジャケット、スカート、パンツの3点セットがもっともよいかと思います。

ブラウスはやはり白が無難。私は2枚しか持っていませんでしたが、もし就職活動がもう少し長引いたら3着必要だったかも知れません。

靴はもちろん黒のシンプルなものを。歩きやすいというのは大前提。結構たくさん歩きます。

かばんは、私は黒のいわゆる就職活動用のかばんを持っていましたが、実際に企業で見たほかの学生たちは、色のついたかばんを持っている人も結構いました。派手な色でなければいいと思います。プレゼンテーション用資料や提出書類などを持参しなくてはいけないので A4が少しゆったり入るサイズがベストです。

4. ハウツー本を読む

これには賛否両論ありますが、私は自分の社会人としての常識は十分ではないと思ったので、1冊買って読みました。その他にも、本屋で何冊か立ち読みもしました。

たとえば書類を送るときの添え状を、いきなり何の参考資料もなしに書けるかと言われれば書けなかったし、面接会場に入ってどう振舞えばいいのか、どこでお辞儀をして最初に何を言えばいいのか、最低限注意すべきことはどんなことかなど、わかっていそうでわかっていないこと、実際に緊張した状態で何人もの面接官の前に一人で立ってみれば あがってしまってその場では考えられそうにないことなどを、前もって知っておきたかったから。

それに、内容はさておき就職活動に対するモチベーションを上げるのにはずいぶん役に立つと思います。ただし、そういった本はたいてい学部卒の文系の就職活動用に書かれているので、全部を鵜呑みにすることはないと思います。

たとえば、「サークルやクラブ活動を通してどのようなことを学んだのか」などということをいかに魅力的にアピールするかが重要!と書いてあったりしますが、理系学生の研究職の就職の場合、そのようなことはあまりチェックされていないものと思われます。

それよりも、研究内容や成果、協調性、研究に対する意欲などを問われているわけです。ですから、そういう本に書かれている内容の中でも自分の場合にも当てはまるのはどのような事項かということを自分で見極めてうまく利用できればいいのではないでしょうか。


*本連載は、2008年と2009年に都内で配布された「理系女子のための就職活動応援パンフレット」の一部を改変したものです。

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