教授と僕の研究人生相談所



第23回(更新日:2014年6月16日)

もてない男の僻みほど格好悪いものはない(副題:STAP捏造が世界三大捏造だというのは『まやかし』だ) 2ページ目/全2ページ

僕「ディオバインでしたっけ?」

教授「ディオバンだ」

僕「・・・すみません」

教授「あれは酷い。製薬会社の社員が臨床研究に関わっていて、しかもデータを操作して自社の薬の優位性をでっち上げたんだ。で、そのデータを論文にして、その論文を使って販促活動をしたんだぞ。これがどれだけ危険なことか、君にはわかるかね?」

僕「わかr(途中で遮られた)」

教授「ま、わからんだろうな。この事件よりもSTAP騒動が大きく報道されているというのは信じられないね。さっきも言ったが、STAP問題は、アホがアホなことをしただけで、基本的には関係者以外には大した影響はない。ま、アホなマスコミがお祭り騒ぎをしたから、多少なりとも影響を受けた人の人数は増えただろうがね。だが、ノバルティスの問題は、医薬品ならびに医薬品業界を根底からひっくり返すものだよ。医薬品なんてのは、ヒトの生き死ににダイレクトに関わるからね。これはもう大変なことだよ」

僕「えっと、本当に恥ずかしくて申し訳ないのですが、ノバルティスの問題をもう少し詳しくというか、僕でも理解できるように教えてもらえないでしょうか。すみません」

教授「ふん、相変わらず君は出来の悪い学生だな。いいか、今回の問題は、データ改竄によって効果がないのに効果があるとして売られている薬があるということを世の中に知らしめたんだ」

僕「でも、効かない薬があるってのは、好ましくはないですが、実際にはそう珍しくないようですが」

教授「その通りだ。だが、ノバルティスはその改竄を自社の社員がこっそりと隠れて行った。そしてそれがバレてからもしばらくは会社側はしらばっくれていた。これはかなり悪質だぞ。薬というヒトの健康に直結する商品を、製薬会社が積極的にデータ改竄したというのは、非常にまずい。雪印乳業や船場吉兆と同等かそれ以上に悪質だ」

僕「ということは、ノバルティスは潰れると?」

教授「いや潰れないだろう。だからこそ問題なんだ。これほどの不祥事でも潰れない。が、この業界には構造上の問題があるということが明らかになった。ということはだ、今後、薬の承認審査がより厳しくなるだろう。今の審査基準でも厳しいのに、これ以上厳しくなってしまったら、かなり力のある会社しか新薬を出せなくなる。しかし、そういう大きな会社は内部が腐っていたり、無駄に政治力が強かったりすることがあるからな。審査が厳しくても新薬を出してくるが、ディオバンのような問題はまた普通に出てくるだろう」

僕「なるほど」

教授「そうすると、これからはきちんとした新薬が出にくくなる恐れがある。俺は年のせいか、体のあちこちにガタがきてるからな、良い薬が出てこなくなるというのは非常に問題なんだ」

僕「え、もしかして教授、STAP捏造よりディオバン捏造の方が問題だって言ってるのは、ディオバン捏造の方がより自分への影響が大きいからだったりするんですか?」

教授「当然だ。それ以外に何か理由があるか?」

僕「・・・」

教授「俺は自分と自分の大事な人たちの幸せが重要だ」

僕「・・・」

教授「何だ、君は見ず知らずの人の幸せも重要なのか?相変わらずの心優しい理想主義者だな。ま、宇宙船地球号の乗組員の一人として恒久的な世界平和でも望んでいるがいい」

僕「またそんな色んな人を敵に回すような皮肉を・・・」

教授「ふん。ところで、そろそろいい時間だが、今回は相談に答えなくていいんだな?」

僕「え?あ、ダメです。一つずつでも答えていかないと、相談メールが溜まる一方です」

教授「君がくだらない話題を最初にするからだ。まあいい、じゃあ手短にこの相談にでも答えるか」

僕「え、これですか?こんな相談答えなくていいですよ」

教授「なんだ、やけに厳しいじゃないか」

僕「だって、こんなの相談に見せかけた自慢じゃないですか!」

教授「どこが自慢なんだ」

僕「だって、(ピー)大学の(ピー)職にいる(ピー)歳の男性研究者が、遠距離恋愛をしている女性がいるにも関わらず、教え子である大学院(ピー)生の女子学生から積極的にアプローチされてるって内容ですよ」

教授「個人が特定されないように具体的な情報は出さないでください、と書いてあるが?」

僕「文章にするときは伏せ字にします。で、話を戻しますが、遠距離恋愛の彼女とは結婚の話も出てるけど、正直どちらを選ぶかで悩んでいるという相談ですよ。こんなの自慢としか思えませんよ!しかもですよ、女子学生とはまだ一線は超えていません、とわざわざ注釈があるんですよ!それって、イチャイチャしていて際どい状況になったことはあるってことじゃないですか?こんな相談になんか答えなくていいですよ!!ふとした弾みで女子学生と一線を超えて、でも最終的には遠距離の彼女の方を選んで、でも、捨てられたことを知った女子学生にセクハラで訴えられて大学をクビになって、それを知った彼女に捨てられてしまえばいいんですよ!」

教授「落ち着け」

僕「・・・すみません。つい」

教授「ま、君が望むような結論にならないように注意すべき、というのが今回の相談者へのアドバイスだな。ということで、今日は終わり」

僕「え、それだけですか?」

教授「何だ、今回の相談者にもっと親身になって相談に乗ってあげるべきだとでも言うのか?」

僕「いえ、これで終わりでいいと思います。でも、そうだとしたら、今回の記事のタイトルはどうしましょう。文章のほとんどがSTAPとかディオバンの捏造問題になりそうですが、教授が主張してた『STAP捏造が世界三大捏造だというのはまやかしだ』、とかでもいいですか?」

教授「もてない男の僻みほど格好悪いものはない、とでもしておけばいいんじゃないか?」

僕「・・・」

教授「まあ、そう僻むな。気分直しに今日はアイスでも最後に注文して終わりにしよう」

僕「え、いいんですか?」

教授「アイス代は俺の分も君が払えよ」

僕「・・・」

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執筆者:「尊敬すべき教授」と「その愛すべき学生」

*このコーナーでは「教授」への質問を大募集しています。質問内容はinfo@biomedcircus.comまでお願いいたします(役職・学年、研究分野、性別等、差し支えない程度で教えていただければ「教授」が質問に答えやすくなると思います)。

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