海外ラボリポート



中川草 博士 〜米国ハーバード大学から(2012年03月12日更新)

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■ボストン生活

比較的小さな街ですが、数多くのアカデミックな機関が存在し、アートを楽しめる施設もあり、スポーツも盛んです(野球はレッドソックス、バスケはセルティックス、アメフトはペイトリオッツ、そしてアイスホッケーはブルーインズ)。街の中心を流れるチャールズ川のほとりの景観は素晴らしく、地下鉄やバスなどの公共交通機関が整っていて、治安も日本ほどではありませんが悪くなく、かつ現在のアメリカを育んだ歴史もあります。これで物価(特に家賃)が平均的なアメリカ並で、冬が凍えるほど寒くなければユートピアかと思うようなところです。研究機関や学校が多く、日本はもちろん、世界各地から人が集まるため、地元のスーパーでアジア人向けの食材を比較的容易に手に入れることができます。


大学周辺の交差点にて


海外留学している研究者は主に1)独身、または単身、2)子供のいない夫婦、3)子供のいる夫婦、の大きく3つのタイプに分けられ、その生活スタイルは大きく異なります。1)の人たちが時間の自由がきき、夜中まで研究に没頭したり、積極的に交流を図ったりなどする人が多いと思います。それに対して3)のタイプは6時くらいになると帰宅し、休日も家族と一緒に過ごすという方が多いと思います。私を含む2)のタイプは1)と3)の中間みたいな感じでしょうか。

私の妻は研究者ではないのですが、大学の配偶者会 (Harvard Neighbors)という組織に入って積極的に活動しています。こちらは様々な活動があり、英会話から日本文化を紹介するサークル、茶話会まで、様々な機会を提供してくれます。皇太子妃の雅子様が学部時代を過ごされた寮を見学するツアーなどもありました。ここでは省庁や企業から派遣されている方など、私が普段の研究生活では知り合えないような方々と家族全員で交流ができ、留学生活をより豊かにしてくれます。


ロースクールのカフェテリア
フードコートで好きな料理を選んでここで食べることができる。一階にはソファなどが
多数置いてあり、勉強したりお話ししたりなど、各自思い思い過ごしている。


また、ボストン日本人研究者交流会(http://www.boston-researchers.jp/)や、いざよいの夕べ勉強会(http://izayoiboston.org/ *近日公開予定)など、ボストンには日本人コミュニティによる多様な勉強会もあります。特にボストン日本人研究者交流会は、毎回2人の講演者が専門外の人を対象に最先端の内容を分かりやすく教えてくれるので、妻と一緒に毎月参加しています。

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