ポスドク座談会



後編 4ページ目/全5ページ(更新日:2012年7月26日)

Aさん:知り合いに最近出産した日本人女性がいるんです。その人も僕らと同じポスドクなんですが、妊娠中に”仕事辞めるの?”って聞いてきたのは全部日本人で、日本人以外からは誰もそんな質問を受けなかったって言っていました。

Bさん:それは興味深いです。日本でも女性にアカデミアのポストをもっと与えようという動きになってきていると聞いたのですが、それってやっぱり実体を伴っていないんですかね?

Eさん:伝聞なので正しいかはわからないんですが、実体を伴っていなくはないようです。でも、元々の状態が酷かったですし、今はポストそのものの数がポスドクの数に比べて絶対的に不足しているので、女性にポストをと言ってもぱっと見でわかるほど効果はないようです。

Bさん:ということは、女性はやはりアメリカにいた方が仕事をしやすいんでしょうか?

Eさん:仕事を続けるという点では女性にとってはアメリカの方がいいんじゃないでしょうか。でも、仕事を続けるかどうかというのは、あくまで人生の一部分ですからね、総合的に見てアメリカにいたほうがいいかどうかは一概には言えないですよね。

Bさん:そうなんですよね、仕事人間ってのも嫌ですからね。で、仕事以外の点を見ると、アメリカってあんまり魅力的じゃないんですよね。ご飯まずいし、私はこっちでは外人だし、日本語通じないし・・・

Cさん:僕はこっちの生活が楽しくて帰りたくないなと思っていたんですけど、皆さんの話を聞くと、僕の立場は単にお客様というか長期旅行という感じだからなのかなと思いました。家族もこっちの生活を続けたいなんて言ってるんですけど、まあ現実を見ていないのかもしれませんね。

Eさん:ご家族がこちらの生活を楽しんでいるというのは、とても素晴らしいことだと思います。なかには奥様が欝っぽくなってしまって、という家族もあると聞きますから。

Dさん:結局のところ楽しい人生を送れるかどうかが一番大事ですよね。

Aさん:何か悟りを開いたような発言ですね(笑)

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