医学生物学研究者のための英文履歴書作成講座



第3回(更新日:2011年12月21日)

Referenceの重要性 2ページ目/全3ページ

さて、ここで問題なのは、採用する側がどのようにして即戦力になる人材を見分けるかです。

日本での新卒採用の場合、即戦力になりうるかは判断基準とならない代わりに、将来性が重視されます。そのときは、序列がある程度はっきりしている学歴と見た目(履歴書に顔写真が貼ってあるため)が使われます。しかし、米国における大学の序列は日本ほど明確ではありません。また、英文履歴書には普通は顔写真は貼られないことになっています(第1回を参照)。

そこで採用側が判断基準として用いるのが、Referenceからのコメントです。Referenceを日本語に訳すと、身元引受人もしくは推薦人となります。別の表現をすれば、求職者が履歴書で主張している職務経験の裏付けをしてくれる人です。

日本で日本人に囲まれて普通に生活している人には信じ難いことかもしれませんが、海外(米国を含む)ではウソをついてでも自分を大きく見せようとすることは珍しくありません。そのため、採用側は求職者の履歴書および発言を(少なくとも最初は)そのまま信じることはしません。代わりに、Referenceに求職者の主張の正誤を確認することになります。そのため、Referenceの情報を出せない人は、採用されることはほとんどありません。

前のページへ 次のページへ

ページトップへ戻る

Copyright(C) BioMedサーカス.com, All Rights Reserved.